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完全復元版・平家納経

国宝でもある平家納経は、清盛の発願により平家一門の繁栄を祈願し、一族郎党32人が結縁して、厳島神社の本地仏である十一面観音に奉納した経巻です。
 
各巻ともに表紙、見返し、料紙、紐、軸首に至るまで全巻、平安美術の粋を集め、華麗、荘厳を極めたもので、まさに装飾経の白眉といえるものでしょう。

大正九年、文化財の保護として5ヵ年を費やしてその副本が作成され、現在、厳島神社、東京国立博物館、大倉集古館がそれを所蔵しています。

その後、原寸原色による完全復元となる平家納経が刊行され、縁あって私はその一部を所有することとなりました。
清盛が、そして一門が、手ずから作成した経巻を時代を超えて手にした感動は忘れられません。
 
展示物としてガラスケースの向こうに見るのではなく、一門が信仰を寄せた懐かしい遺品としての美しい経巻を御紹介したいと思います。

法華経序品
平家納経1

序品全体像。

平家納経2

全長は29.7センチです。

平家納経3

細部に亘り、繊細な技巧が駆使され、善美の限りを尽くしています。

平家納経4

軸首には水晶が用いられ、金具は金銀にて繊細な透かし彫りが施されています。

平家納経5

見返しには、僧侶が二人と男性、女性の姿が見えます。

平家納経6

男性が何かを紙に書き付けています。

平家納経7

女性が手にしているのは、経巻でしょうか。

平家納経8

美しい染紙に金銀の砂子や切り紙がまかれています。

観音経
平家納経9

観音品全体像。

平家納経10

全長32センチです。

平家納経11

軸首の細工が素晴らしいです。

平家納経12

一部、銀が酸化して黒く変色しています。

平家納経13

観音経の表には3人の人物がいます。

平家納経14

左の男性は、二人を呼び止めようとしているのでしょうか。

平家納経15

見返しの部分には鬼の姿と、逃げ惑う人々が描かれています。 馬の手綱にも1人、ぶら下がっていますね。

平家納経16

ちょっと見えにくいのですが、2匹の鬼が手を伸ばして後を追っています。

平家�納経17

序品とはまた異なる筆跡で写経された観音経です。 料紙が西海の夕日のようで美しいです。

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