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壇ノ浦古戦場
壇ノ浦は平家滅亡の地としてあまりにも有名です。
元暦二年。屋島の合戦に敗れた平家は、知盛の拠る彦島に集結、軍を構えていました。
源氏に一矢報いんがために、合戦の準備をすすめていたのです。
しかし各地からもたらされる知らせは、彼らにとって分の悪いものばかり。
追い詰められた平家は3月24日、ついに彦島を出、壇ノ浦で最後の戦いを挑んだのです。

今の壇ノ浦は大型船が行き交い、当時の面影はほとんどありません。
ただ、その急流は800余年前と少しも変わらす、深い海底に見るものを引き込もうとしています。

みもすそ川公園には「壇ノ浦古戦場址」という石碑があり、そのすぐそばには「安徳帝御入水処」に石碑があります。
「今ぞ知る みもすそ川の 御ながれ 波のしたにも 都ありとは」という二位殿の辞世の句が記されています。

二位殿と、その胸に抱かれた安徳帝の像です。
二人は今まさに海底の都へと沈み行くところなのでしょうか。
幼い帝は許されるものならば、母の胸に、また祖母の胸に少しでも長く留まりたかったことでしょう。
そのはかない運命は、多くの人の胸を打ち、涙を誘います。
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